2012/09/29

MADE FROM LEE PERRY?

今日は「お宝鑑定団inジャマイカ」ということで、私のいわくつきのお宝を皆さんに鑑定してもらおうと思っています。
お宝はこちら。リー・ペリー自らが制作したレコードジャケットです。
「えっ?まさか…?」って感じですが雰囲気はよく出ています。

では、細かく見て行きましょう。

 真ん中のリー・ペリーの似顔絵とメッセージは麻の生地にインクが厚く塗られています。

いろいろ切り貼りしていますが、仕事は意外と丁寧です。

文字はこれだけのモノにわざわざシルクスクリーンで印刷しています。


Black Arkの文字もシルクスクリーンでわざわざ印刷しています。


真ん中の生地はハートをモチーフにしてるのでしょうか?
ベタッと貼っていなくて部分的に接着剤のようなものでくっつけています。
私が入手した時点で裏ジャケは無く、1枚ものだったので正確には判断できませんが、よくジャマイカで使われているプレーンタイプのレコードスリーブにコラージュされています。
さあ、鑑定やいかに?どうでしょうか?

2012/09/16

DESAFINADO



"DESAFINADO / STAN GETZ & CHARLIE BYRD"
VERVE, 1962


ブラジルの音楽家アントニオ・カルロス・ジョビンの名作中の名作です。
カバーも非常に多く誰でも知っている曲だと思います。


"DESAFINADO / MAPLETOFT POULLE ORCHESTRA"
WIRL JAMAICA, 196?



まずはMapletoft Poulle Orchestraのメント/カリプソでのカバーです。
Mapletoft Poulleはジャマイカ国歌の編曲を担当した大物の音楽家でピアニストです。
Mapletoft Poulle Orchestraは50年代のトップバンドの1つとして数えられていて、スカタライツのジョニー・ムーアが所属(後にジョニーはラスタ思想とドレッドロックスが原因でクビになります)していたことでも知られています

60年代以降はジャマイカ政府と協力して、海外でのメントやジャマイカ音楽の普及に努力、貢献したようです。
60年代中期に同じWirlレーベルからメントのアルバムもリリースしています。

このレコードはスタンパーがジャマイカ製ではないので、録音の時期については不明です。
スタン・ゲッツがチャーリー・バードとのコンビで、この曲を大ヒットさせたのが1962年ですので、録音は1962年以降だと思います。
荒々しく力強いリズムにテンション上がります。ウワモノがサックス、フルート、ギター、ピアノと変わっていく感じも良いです。
バイロン・リーも、もう少しサラっとしたアレンジのカリプソカバーを"Caribian Joy Ride"というアルバムでカバーしています。


"DESAFINADO / PRINCE BUSTER AND THE ALL STARS"
PRINCE BUSTER V.O.P, 1964



そしてこちらはスカファンにはお馴染みのPrince Buster And The All Starsによるスカカバーです。
テナーにVal Bennett、トランペットはRaymond Harper、ドラムはArkland "Drumbago" Parksという個人的に大好きなメンバーです。
ローカルな匂いは強く残しつつ、非常に優雅で洗練されたすばらしい演奏です。
秋の連休にゆっくり聴いてみてください!

2012/09/13

COXSONE 70'S TEST PRESSING

今日、ちょっと面白いレコード見つけました!
コクソン音源の再発用テストプレスなんですけど、今日入手したのは再発されていない物ばかりなのです。
スタンパーは全てオリジナルを使用しています。

60年代~70年代初期まで、ブランク盤はプレリリース盤として普通に流通していたのはご存知だと思います。
ですが、70年代中期以降は文字通りテストプレスですので、(プレスの目的にもよりますが)プレス枚数も極端に少なく、関係者のみが入手できる貴重な音源だと思います。

例えば、この曲はロード・クリエイターだと思いますが、恥ずかしながら私タイトルわかりません。
マトリクスがWirl CS 1195-1とあるので後期のスカからロックステディの時期だと思いますが素晴らしい曲ですね!

"WIRL CS 1195-1 / LORD CREATOR?"
COXSONE, 196?



また、最近再発されるまで再発は無いとされていたこの曲もテストプレスは存在していました!近いうちにショップで販売します。
良い曲ばかりなのでよろしくお願いします。

2012/09/08

ROSE

"ROSE / JOEY LEWIS & HIS ORCHESTRA"
available on: TOPS IN TRINIDAD
RCA VICTOR TRINIDAD, 1961



久しぶりの更新になります。
リスタートということで、今1曲目にプレイしたいお気に入りの曲を紹介します。
マイティ・スパロウの同タイトルのカバーインストです。
ちょっと乱暴で力強いリズム、浮揚感のあるホーン、そしてその間を漂うギター。最高です!

ジョーイ・ルイス(Joey Lewis)は50年代から70年代まで長く活躍したトリニダッドの名バンドリーダーです。
60年代にはジャマイカにもショウの為に何度も訪れていて、バイロン・リーなどのミュージシャンとも親交があったようです。
Rock-A-ShackaのCook特集であるvol.10に収められたキラーカリプソ"El Toro"はご存知の方いるんじゃないでしょうか?

独学でギターを習得し、確立した彼独自のスタイルは、早くから認められ10代で自身のバンドを率いていたというからすごいですね。このアルバムを録音したのも彼が20歳位の時ですから、10代の頃から数多くのレコーディングに参加していたんですね。
彼は50年代に最も若く成功したバンドリーダーとして大活躍し、ココで紹介しているClarence Curvanなど、数多くの優秀な若いバンドリーダーが後に続いたということです。

ピアノとオルガンの腕前も相当で、後にはピアノ、オルガンでのリーダー作もあるようです。
ギターと鍵盤といえば、同じトリニダッド出身のリン・テイトもギターと鍵盤どちらも演奏しますね。