"IRON BAR / BILLY COOKE"
COXSONE(JAMAICA), 1963
マイフェイバリット!!スカをプレイする際には、かなりの高確率(ほぼ、毎回)でプレイする最高にお気に入りのインストです。
ジャマイカ民謡であるメントの名曲を、スカにアレンジしたインストです。ドライブするベースとドラムがズンズン下半身に響きます。この手の曲は是非サウンドシステムで体感して欲しいです。
ジャズトランペッターであるビリー・クック名義の曲はおそらくこの曲だけだと思いますが、ジャズ楽団での活動がメインだったからだと思います。
それで、レーベルの画像を見てもらいたいのですが、先に"Iron Bar Billy Cooke"と書いて、その上に赤字で"INST KGN TWN"と書かれています。
"KGN TWN"は"KINGSTON TOWN"を略したものです。なぜ"INST KGN TWN"と書いてあるのかは、最後に解るようになっています!!同時期にロード・タナモもスカで唄っています。
"CALYPSO JAZZ(IRON BAR)"
CXSONE(JAMAICA), 1962
available on: JAZZ JAMAICA FROM THE WORKSHOP
このアルバムは、ジャズマニアの"Sir. D"こと、サー・コクソン・ドッドが本当に制作したかった1枚だったと思います。とにかくメンバーが超豪華です。
全編を通して聴くと、ドン・ドラモンドが7インチ等で聴くのとは全く違う表情を見せているのも興味深いです。
レコーディングメンバーは以下のミュージシャン達です。
Lloyd Mason(bass), Carl McLeod(drums), Tommy McCook , Roland Alphonso(tennor), Don Drummond(trombone), Billy Cooke(trumpet), Cecil Lloyd(piano), Ernest Ranglin(guiter)
このアルバムの1曲目に収録されているのが、ジャズアレンジした"Iron Bar"です。上で紹介したスカヴァージョンと同じビリー・クックがトランペットです。
カリブの匂いがする素晴らしいアレンジがされています。セシル・ロイドのピアノも軽快です。セシル・ロイドは少ないながらも、非常に質の高い曲を残しています。
"IRON BAR / TONY JOHNSON"
MELODISC(ENGLAND), 1951
ジャマイカでは一般的に親しまれているのがこちらのジャマイカ民謡であるメントです。メントの曲としてはとても人気があり、沢山のアーティストが唄っています。
紹介しているのは、イギリス録音なので最後がアレンジされています。内容はBig Bamboo系です。
"JAMAICA FAREWELL / KING ARTHUR KIBBS"
CARL'S(JAMAICA), 19??
そして"Jamaica Farewell"です。紹介している曲はメントですが、誰でも知ってると言っていいくらい有名なポップソングです。
そもそもアメリカでバルバドス移民のカリプソニアンがヒットさせた曲ですが、ハリー・ベラフォンテが唄っているものが一番有名でしょう。
この曲は"Iron Bar"のメロディそのままに、歌詞だけ変えたものです。ジャマイカを離れる時のセンチメンタルな気持ちを唄った名曲です。
ジャマイカ国内では、ジャマイカに観光に訪れる観光客相手に、様々なアーティストのレコードが販売され、今でも島中のホテルで演奏されています。
このレコードでも最後に観光客向けのナレーションが入っています。
そして、この曲は別名"KINGSTON TOWN"とも呼ばれています。(キングストンタウンという言葉が、歌詞の最後にとても印象的な使われ方をしています)
"Iron Bar"と"Jamaica Farewell"は歌詞が違うだけなので、インストでは"Iron Bar"="Jamaica Farewell"です。
一番上のレーベルに書かれた"INST KGN TWN"とは"INST Jamaica Farewell"の意味なんですね。
このメロディーには"Jamaica Farewell"の持つインターナショナルの要素と、"Iron Bar"の持つ昔ながらのローカルな要素が同居していると言えるのでは無いでしょうか?
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